シトロエンの事件簿

未解決事件を推理します。特に世田谷一家殺害事件に注力しています。

世田谷一家殺害事件考察(2) 日本人の犯行?外国人の犯行?

今回は外国人犯行説について考えてみましょう。

実行犯が韓国人かどうかは判断できない

まず韓国人説の根拠として挙げられている根拠は,
・犯人の靴跡が,韓国国内でしか製造・流通していない28.0インチのスラセンジャーであったこと。(スラセンジャーはわざわざ個人輸入するほどの人気ブランドではない。)

■スラセンジャー(警視庁のパンフレットより)

http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/jiken/jikenbo/seijo/image/setagaya.pdf

です。ほかにも出所のはっきりしない話として,韓国がらみの宗教関係などの情報が出てきますが,警視庁の公式発表ではないため噂話の域を出ないでしょう。

このシューズの情報から言えることは,「実行犯が何らかの経緯でスラセンジャー(28.0インチ)を入手し得た」という点だけです。入手経緯は,たまたま海外旅行(修学旅行や社員旅行かも)で韓国に行ったことがある,程度かも知れないため,犯人像に結びつけるのは危険だと思います。スラセンジャーの韓国国内での流通範囲から何らかの情報が得られる可能性はありますが,続報がないためいまのところは判断はできません。

残虐な犯行があるたびに中国人・韓国人犯行説が連想されますが,「残虐=日本人離れ=特定アジア」と思い込みたい気持ちは理解できますが,捜査・解決に望む上での盲点になりかねないことからフェアな目線で情報を整理したいと思います。

 

実行犯は米軍兵士ではない

米軍兵士説の根拠として挙げられている根拠は,
・犯人の物と思われるヒップバッグの中から,米国カリフォルニア州のモハーヴェ砂漠南西部にあるエドワーズ空軍基地付近の砂が見つかった。
・犯人の物と思われるジャンパーのポケットから,三浦海岸の砂が見つかった。(横須賀の米軍基地が近い。)
の二点です。両方の砂の共通点は米軍基地近くであることからの連想だと思われます。

しかし,前回の記事(世田谷一家殺害事件考察(1) プロの犯行か,素人の犯行か? - シトロエンの事件簿)で考察した通り,私は実行犯(および共犯がいるとしても)は素人だと考えています。米軍兵士の可能性は限りなくゼロに近いでしょう。